こんにちは、りえです。バセドウ病の治療を開始して、まもなく2年が経過しようとしています。
これから治療を開始されるあなたに、りえの2年の闘病記録のまとめとメッセージを送りたいと思います。
身体の不調に不安でたくさん検査をして、やっと病名がついた方もいらっしゃるでしょう。
バセドウ病と判明して一安心です。正しい治療を行えば必ず体調は良くなります。
日常生活も仕事も普段の生活を取り戻すことができます!大丈夫です!
りえは、医療従事者ではありません。
バセドウ病の治療をしている、いち患者です。
患者の立場からのひとつのサンプルとして受け取っていただけたらと思います。
目次
バセドウ病の治療について
バセドウ病の治療方法は、大きく3つあります。
1、内服治療
2、アイソトープ治療(放射線治療)
3、摘出手術
どの治療を受けるのかは、これから主治医と自分の体調などの相談の上で決定していくと思います。まずは、内服薬からスタートすることと思います。
治療の期間と完治、再発についてもまとめてみました。
1・内服での治療期間・・・2年〜3年のうちに寛解(薬を飲まなくていい状態)の割合約40〜60%
2・再発・・・寛解したひとのうち2年以内に再発する割合30〜40%
微量の放射能治療(放射性ヨードの服用により甲状腺組織を破壊)
1・入院せずに短期間で治療が終了する。入院する場合は約2週間
ホルモン量が一時低下するが、半年から1年ほどで安定。寛解する割合60〜70%
2・ほとんど再発なし。
治療前に食事制限がある。
1・甲状腺そのものを摘出する。摘出は一部から全摘まで症状による。ほぼ完治する。
治療期間は一番短い。
2・・・再発はない。が甲状腺機能低下症(橋本病)を発症する可能性あり。ホルモン剤を服用し続ける。
3・手術跡が残る。
バセドウ病の重症度や年齢、性別、環境、治療の過程による。
まず、内服治療を始めるケースが多いと思います。
それから、血液検査をみて治療方法の変更が行われると思います。
バセドウ病と診断されるまでに現れた初期症状についてバセドウ病と仕事のつきあい方治療を開始するあなたに、りえからのお願い
まずは、落ち着いてくださいね。仕事の事や、家庭のこと、さまざまな環境の中で頑張り過ぎていたのではないでしょうか?
自分の事を棚にあげてお伝えしますが、バセドウ病は、頑張り屋さんがかかる病気だと思っています。はっきりとした原因は未だ、わかっていません。
ストレスとか、遺伝とか言われていますが、特定できる原因はわからないのです。自己免疫疾患。誰にでも起こりうる病気です。
女性が多いと言われていますが、統計上のことです。
20代から40代の女性が80%を占めるそうです。
そんな統計は、病気になった今のあなたにはなんの意味もありません。
男性だって、子供だってかかります。
1000人のうち2人〜6人がかかる計算です。
1学年に1人はいる計算です。
そのうちの1人になる確率なんて、なってしまった今は関係ないと思いませんか?
多くの免疫疾患は、体外からの敵に対して作用するはずの免疫が、なぜか体内に向いてしまった病気です。
外敵にではなく、自分の身体を攻撃してしまっている病気です。例えるなら、他人を傷つけないで自分を傷つけてしまう優しい人なんですよ。
だから、まず。
自分をいたわってあげましょう!
そうでもしないと、休まないから病気になって休めるようにしてくれているんです。身体が、休みを欲しがっているのだと思います。
仕事が忙しくて自分の事は後回しにしていませんか?家族のことばかりを優先していませんでしたか?
自分の身体は、自分で守ってください。
家族を守るためにも、いま自分をいたわってあげましょう。
原因について考えない
まずは、ゆっくり治療に専念する体制を整えてください。くよくよ悩んだり、ネットを検索しまくったりしないで、ゆっくり休んで下さい。
誰かのせいでも、仕事のせいでも家庭のせいでもありません。治療開始の当初は、ひどい倦怠感や疲労でこころも身体もクタクタのはずです。
お仕事が休みにくい事情のあるでしょうが、最低2週間は休んだほうがいいと思います。
そして、心配なことは主治医に相談しましょう!
1診断書を用意する。
2仕事の引き継ぎをする。
診断書は、主治医が期間を指定して書いてくれます。
参考血液検査一覧表
こちらにりえの2年間の検査結果一覧を残しておきます。よければ、参考にしてください。
食事について
バセドウ病は、成長ホルモンである甲状腺ホルモンが過剰に分泌される病気です。治療を始めるまでは、どんどんホルモンが分泌されて身体も消耗が激しいです。
食べても食べても痩せる状態から、薬でホルモン量を抑えます。治療がはじまったら、食べた分は脂肪になります。
高タンパク低脂肪の食事を心がけるのがいいです。
つまり、いつもどおりです。
バランスの取れた一般的なカロリー摂取量に戻すようにしましょう。メルカゾールの副作用に太るというのは、ありません。食べた分だけ、血と肉になっているだけです。
良い筋肉をつくるのと同じ食事を心がけます。
ささみ、鳥の胸肉、豚ヒレ、豆腐、納豆などがおすすめです。
バランスが大切です。
放射性ヨードの内服治療には、ヨウ素を多く含む食材は取らないように説明があると思います。
海藻類、わかめ、昆布、ひじき、もずく、佃煮、海苔などです。
薬の副作用
メルカゾール、チウラジール、バセドウ病の内服薬は人によってさまざまな副反応を起こします。
肝機能障害
発熱
じんましん
手の震え
白血球の異常
特に肝機能は、服薬を開始した直後に現れることが多く、薬が飲み続けられなくなることもあります。
専門医では、その日の血液検査の結果をみて、服薬の量を決めます。かゆみや、だるさ、発熱があればすぐに受診しましょう!
気持ちが落ち着いてきたら専門書を読む
最初は、不安ですよね。病気は治さなくっちゃ!って思いますよね。専門書、たくさん出てます。落ち着いてから、読んだほうが理解力が高いです。
甲状腺の病気。
甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症、どちらも甲状腺の病気です。一方はホルモンが出すぎる、一方は出ない。
治療していくうちに、反対の症状になってしまう事もあります。
だから、薬の量を調整して、検査して、長い長い治療が続きます。専門書には、とっても詳しく書いてあります。現れる症状とその仕組、病気の特徴。
治療の方法と目安の期間。
はじめは、治るにはどうすればいいのだろう?と思って読んでしまいます。そして、不安になってしまいます。治らないんじゃないか?
本に書いてあるように治療が進まなかったら余計に不安になるでしょう。でも、自分と人とは身体の細胞も違うし、薬との相性もあるし・・・。
病気の進行具合も、程度も人それぞれ、治療も期間もひとそれぞれ!
いちばん大切なことは、一つだけ。人とは比べない!
2年治療して、今思うこと
内服で治療している一人の患者としての今の正直な気持ちは、寛解をかならずしも目指さない事です。
一生、薬をのみながら暮らしていってもいいじゃないか、と思っています。
人は、年を取ります。老いていきます。それは、避けられない事実です。
定期的に病院に通って、血液検査を受ける、健康を過信しない。これが、長生きの秘訣ではないかと思います。
健康って、病気にならないことではなく、病気とうまく付き合って行くことではないかと思います。
限りなく、薬の量は少なくしていきたいですし、体幹を鍛えるストレッチもはじめました。
人生は帳尻が合うのだと信じています。何かを失うから、何かが手に入る。
薬を飲まない事を目標にするのではなく、健康に生活するようにはどうするべきか?と考える。
バセドウ病は再発をする病気だと言われています。
それは、治療が長く続くために徐々に薬を飲まなくなり、調子もよくなるので、勝手に通院もやめてしまうからだと思います。
勝手に治ったと判断する。その先の再発です。
ならば、ずっと薬を飲み続けてもいいじゃないかとバセドウ病は完治しない。それを受け入れて生きていくのも悪くないと思います。
一病息災のおおらかさが、バセドウ病には特効薬かも知れない。それが、現在の心境です。
バセドウ病14回目の検診結果 。Trabの数値と今後の治療方針について
初めまして、りえさん。
4ヶ月程前からバセドウ病になった30代女性、メイシンと申します。
バセドウ病治療で調べてたらここに行き着きました。
とても参考になりました。ありがとうございます。
メイシンさん、初めまして。
こちらこそ、コメントありがとうございます。
ゆっくりいたわりながら、治療してくださいね。
甘えられるところは、甘えていいと思います!