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胃ろうをして半年、食事のリハビリを開始しました。

母が老健に入所して、2ヶ月経ちました。

今の老健に申込みをしたのは、嚥下リハビリをしてもらえることが決めてでした。

リハビリには、理学療法士と作業療法士、そして言語聴覚士と3つの専門に別れます。

老健はリハビリを強化した施設ですが、言語聴覚士がいるところは少ないのです。

その、数少ない言語聴覚士のいる施設にしたのはずっと希望していた食事への願いからです。

母が口から食べた!

母が、胃ろうを設置してから半年。

食事を取らなくなって痩せほそった身体に栄養が入り、徐々に体力が回復。

そして、ゼリーを3口ほど食べれるようになった頃に退院しました。

嫌がる母に、ゼリーを口に運ぶまでに心を開いてくれたのは、病院のSTさん。

母は頑固なので、根気がいったと思います。

老健では、主に関節をやわらかくすることと、食事を楽しめるようになることを目標にしています。

施設入所の時には、「おやつが楽しめるようになれば、うれしい」と伝えていました。

施設の言語聴覚士(ST)さんは、熱心に取り組んでくださった様子で「昼食」を食べてみましょうというところまで進めてくださいました。

そして、

母は、およそ1年ぶりに食事を食べました。

美味しかったのか、ものすごい勢いで口いっぱいにおかゆとおかずをほおばりました。

ビックリしました。

そして、うれしかった。

どうして、食べなくなったのか。

食べれなかったのではなく、食べなかったのだと思う。

マヒのある右側の頬の動きが悪いので、食べ物がこぼれ落ちるのが苦痛だったのか?

食べるのをやめた母は、また食べる意欲をもってくれた。

食べようと自分でスプーンを口に運ぶ。

何度もなんども、食べようとする。

本当に胃ろうをしてよかった。

生きていてくれて良かった。

病院と施設

病院から老健に変わってから、あきらかに体力がついた。

体力がついたから、退院したのだけど。

老健は、生活の場だと聞いていたが本当にその通りだと思った。

職員さんの人数も少ないけど、一生懸命お世話してくれている。

家族がするようにはいかないけど、家族が出来ないことをおまかせしているのだからありがたい。

一日中、ベッドに横になっていた病院と違って、時間を決めて車椅子に座らせてくれる。

あきらかに、母の生活に違いがでてきている。

筋肉も少しついてきたかな?

座っていても、だんだん身体がかたむく。

真っすぐ座ることが、体力も筋力もいるのだと母から教えられる。

入院生活も長くて、どうなることかと思ったけど、ひとまずよかった。

ずっと、入院生活が続くのかと思ったこともあった。

ずっと、点滴が外せないのかとも思ったことも懐かしい。

あのとき、胃ろうの決断をしてよかったと思う。

「また、食べることができる」と言う思いを信じてよかった。

この先も、順調に回復するかどうかはわからないけど、ゆっくりと見守っていこうと思う。

毎日、昼食の介助に行ける幸せを味わえる事に感謝する。

 

 

 

 

りえ: 短大を卒業して、気づけば30年。デパートで販売しています。更年期の体調不良に悩まされ、バセドウ病で休職、復帰した途端に両親の介護が始まりました。人生まだ半分!これからこれから!
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